**** クラフト作り:目次 ****
#1 ウグイス笛作り
#2 竹笛と竹材の処理
#3 ソテツの種、下駄とぽっくり、木の種等のストラップ類、バランストンボ、箸箱
昔から作られている笛に、きれいな和紙や布を貼り、ストラップにも使えるようにしました。長さと直径を変えることにより、音の強さと周波数が変わります。直径と長さを小さくすれば、犬笛になるかもしれません? また常時身に着けることで、防犯や防災にも役立ちます。ページの最後にクラフトに良く使われる篠竹の保存のための処理方法を記載します。
(1)和紙を使ったカラフルな笛作り
和紙は友禅などの市販品を使用する。
使用材料:篠竹、薄く割いた竹板(真竹か孟宗竹)、和紙、ストラップ紐、鈴、0.9φのステンレスワイヤー。クリアスプレー、マスキングテープ。
(2)手芸用の布を使った笛
和紙以外の材料は上記と同じ。布は手芸用で100均で購入可(裏面に接着剤が付いている)。布のため、模様が少しおおざっぱであるが丈夫。
(2-1)ノコで切れ目を入れる
竹筒の穴をふさぐ深さまで直角にノコを入れる。ただし入れすぎると竹を切り離してしまうので注意。左は竹を薄く割った竹の板。ノコを切ったすき間に挿入するもの。金具を差し込む穴1mmφを開けておく。
(2-2)斜めにカット
ナイフで斜めにカットする。最初から深くカットしない。
(2-3)竹板で漏れチェック
竹板を底まで差し込み、吹いてみる。空気漏れが無ければOK。
(2-4)音出しの調整。
音が出るまで板を少しづつ割る。板の目は横向きにしないと割れないので注意。斜めにカットした形状が悪いと鳴らない。この時は斜めの口の深さと大きさを変えてみる。
(2-5)板の固定。
音が大きく鳴る位置が決まったら、板に瞬間接着剤を付け固定する。板と竹筒がしっかり固定されていないと、ノコの切れ目から筒が折れる。接着剤は木工ボンドを内部まで充てんした方が強くなる。接着した後に余分な竹板を竹筒にの表面からはみ出ないようにカットする。
(2-6)和紙を張る。
和紙に大和糊(木工ボンドを20%位混ぜる)を塗り数分間放置する。放置して紙が伸びきったら筒に貼る。斜めに切った口の裏側で貼り合わせる。手芸用布を使う場合は、布に付いている接着剤の上に木工ボンドを塗る。
(2-7)クリアスプレー。
ノリが乾燥したら、竹筒の吹く箇所をマスキングテープで巻く。巻いたら全体をクリアスプレーする。
(2-8)斜めに切った口。
塗装が乾いたらマスキングテープを剥し、斜めに切った口の位置をナイフかカッターで削ぎ、口を出す。
(2-9)完成。
金具付のストラップを取り付け、竹筒の吹き口をエチルアルコールで消毒し、袋に入れて完成。
(3)ムクロジの笛
ムクロジの実を使った笛。ウグイス笛よりはるかに大きな音がする。室内で鳴らすのは厳禁。
笛の下に付いている袋状のものがムクロジの実を乾燥させたもの。紐の先端についている球は実の中の種子。人に渡す場合は吹き口を消毒して袋詰め。
(3-1)ムクロジの笛作りの要点
笛を組み立てる前の部品。白い球は10φのスチロール製。ムクロジの実を色が黒くなるまで乾燥させて、ノコとナイフで実に穴を開ける。穴の中から種子を取り出す。(この種子は羽根突きに使われるオモリ)。次に、実の袋にスチロール玉を入れ、これを板に木工ボンドで接着する。接着後、竹筒を吹きながら、竹筒を移動させ音が最大となる位置で接着する。板に6.5φの穴をあけてあるが、穴の下にスチロール玉の吸い付きを防止のため、細い棒を取り付けてある。吸い付くのは、吐く息の水蒸気が球に付着するため。
(4)篠竹の処理
竹笛などに使用する篠竹は、秋~年明けの寒い時期に採取する。この時期は活発に活動しないので、水分が少ない。採取した時の竹は汚れが多いので、これを洗い落とす。汚れを落とさないまま乾燥すると、汚れは落ちにくくなる。バーナーであぶり、汚れを拭き落とす場合もあるが、最初に洗う方法が容易。
(4-1)ハカマ(竹皮)取り
竹の表面に沿ってナイフを滑らせ、ハカマをそぎ取る。
(4-2)銅たわし
銅タワシに水を含ませ軽くこすり、汚れを落とす。ステンレスや真鍮のタワシでこすると、こすりキズが大きくなるので銅タワシがおすすめ。
(4-3)洗い終わった竹
汚れを落とした竹は乾燥すると、タワシのこすった跡が白く目立つが、月日が経つとクリーム色になりキズは見えなくなる。洗ったあとは、風通しの良い日陰に保管する。