コーヒーは世界中で親しまれ、コーヒーの楽しみ方も多種多様の感じがします。最近では、ショップに数多くのコーヒーメーカーが並んでいます。簡単に本格的なコーヒーが作れるので愛飲家が増えたものと思われます。コーヒーメーカーに満足しなくなったら、一層おいしい自分なりの味を求め”自分で焙煎”となるでしょう。
■そこでコーヒー本来の味を楽しみたい方を対象に、生豆(きまめ)を焙煎し、淹れる方法を紹介します。ストレート、ブレンドと味わっているうちに、コーヒーの香りとコクのある美味しさにいっそう目覚めるかもしれません。毎朝炒りたてのコーヒーで至福のひと時を楽しめます。モーツアルトがあればより美味しく感じられます。
■私がコーヒーに興味を抱き始めた頃は、いくつかの店で焙煎された豆を購入し、ミルで粉にして淹れていました。しかし、豆の種類、焙煎度、粉の粗さ、お湯の温度、淹れ方等々、条件がたくさんありすぎ、おいしいコーヒーとはどのようなものか?と迷路に入った感じになりました。そこで生豆から淹れるまで、全て自分の思い通りで作るのならとの思いから実践した次第です。
…… ちょっと一言……
私はコーヒーの愛好者です。家族の好みでフレンチプレスからドリップフィルターに変えましたが、フレンチプレスが本来の味かもしれません。ここで紹介する記事は{コーヒー入門:井上誠著}と他のHPを参考に、経験にもとづいたものです。間違いや最適でない場合があればご容赦願います。
■更新内容(サイト全体): 更新情報
焙煎用器具(写真をクリック)
うどん湯切り網(うどんテボ)、時計又はストップウオッチ、カセットコンロ、風防板(ガスコンロの汚れ防止用アルミ箔等)、綿軍手、秤、ヘアードライヤー。
■網は、平たい金網(銀杏を炒る網もどき)を使用していたが、現在は写真のうどん湯切り網を使用している。腕の振りは焼きむらを防ぐため、上下運動に加え、卵焼きの裏返しの要領で、下の豆を常に上に移動させる必要がある。
■網は出来るだけ軽く、底が平らな網を使用する。底が丸いときは、押しつぶして平らにする。網の取っ手部分が金属の時は、熱くなるので木片等で覆い軍手で握る。
焙煎の進行(写真をクリック)
焙煎の状態は時間経過で、豆の色、匂い、膨らみ、音、煙等で判断する。
■豆の種類や周囲の温度で焙煎の時間が変わるが、1ハゼの開始が13分位になるように調整する(ハゼとはパチパチ音がすること)。但し、豆の量や品種によって時間が違うことも多いので、時間は目安とする。
■チャフ(皮)が多量に出るので屋外で行う。網にフタは付けないのでチャフが飛び出す。写真は2回焙煎した後の汚れたカセットコンロ。(手間がかかるが、事前に取る方法もある)
■カセットコンロは最初の5分までは、火力が多少小さくても良いが、5分を過ぎた頃から最大火力で使用する。最大火力の時は火口からゴーと音がし、音がしなくなったら、交換する。火力が不足すると焙煎がうまくできないことがある。風のある日や冬季の寒い日は風防(ブルーの組み立て板)を使用する。
(1-1)生豆(きまめ)(写真をクリック)
生豆の価格は銘柄(美味しさ?)によって大きく違い、数倍の差がある。ブレンドにする場合はブラジルやコロンビアをベースにするのが一般的。豆の種類とその味の組み合わせは、他のHPたくさん記載されているのでそちらを参照。
■生豆を購入する時に注意することは、手間を省くため、出来るだけハンドピック(不良の欠点豆を除くこと)された店を選ぶ。生豆は長期保管が可能。焙煎後10日くらいまで消費するのが良い。
■写真は生豆150gを網にいれた状態。この豆の色は青みが少なく、肌色が混ざっている。
(1-2)~5分:生豆の乾燥(写真をクリック)
最大火力の60~70%位で豆を加熱する。この時は、ゆっくり振り、あまりせわしく振らなくとも良い。豆を熱くして乾燥させるイメージ。
色が白っぽくなる。
(1-3)5分頃(写真をクリック)
薄い茶色っぽく変わる。
ここから火力を最大にする。チャフが多く出始める。
(1-4)~10分頃:焙煎の変化が早まる(写真をクリック)
香ばしい香りが出始める。チャフが大量に出る。チャフは網を振る時に、網の外に飛び出る。きつね色に変わってくる。写真は光の加減で上側と下側の色がムラになって見える。
(1-5)10分~:焙煎の変化が早まる(写真をクリック)
香ばしい香りが強くでる。大きく膨らみ始める。膨らみは平らな面で判断する。
(1-6)13分~:1ハゼが出始める(写真をクリック)
パチパチと大きな音がする。色の変化が秒単位で変わるので、火口と網の距離を調節して、速すぎないよう調節する。
豆の種類や外気の温度で時間が変わるが、13分位でハゼるように網と火口の距離を調節する。(豆によっては13分以上かけるのが良い場合もある)ハゼたら距離を少し離す。
(1-7)15分頃:2ハゼ開始と最後の冷却(写真をクリック)
■ピチピチと少し鋭い音が出始める。1ハゼ終了から2分くらで2ハゼとなるが火力や豆によって多少変わる。コーヒー色が急に濃く変化し始める。煙が急に出始める。焙煎の状態をどこで止めるかは、好みで決めるが、豆によってもどこで止めるかによって風味が変わる。コーヒー本来の味は深煎りでよく出る。
■焙煎が完了したら、すぐに豆を急速に冷却する。冷却しないで放置すると焙煎は進行する。冷却はヘヤードライヤーで網を振りながら冷す。冷却後欠点豆を除く。保存容器に入れてから、数時間蓋を開けておく。出来上がったコーヒーはまさにあざやかなコーヒー色。
(2-1))使用器具(写真をクリック)
ケトル(やかん)、ドリップポット、ドリッパー、ペーパーフイルター、ドリップポット、サーバー、コーヒーミル、ストップウオッチ、温度計
■湯を沸かすケトルは電気式ケトルが便利。ただし冬季など沸騰しても温度が不足ぎみの時がある。
水は水道水を煮沸させてカルキを取っても良いが、浄水器の水が便利、こだわるなら日本の水のミネラルウオーターが良い。
(ケトルを使用せず、ドリップポットで直接お湯を沸かし、温度コントロールをしても良い。)
■沸騰したお湯をドリップポットに移し替える。コーヒーに注ぐお湯の温度を、83度前後になるようにドリップポットのお湯を、温度計を見ながら時間をかけて冷ます。ケトルからドリップポットに移し替える時に温度をコントロールするのが簡単(湯量と距離を変える)。
■ドリッパーはろ過する液の流れを工夫したKONOなどが良く知られている。ペーパーフイルターはドリッパーメーカー推奨の物が無難。ドリップポットは注湯口が細く、取っ手を持って注湯する時、バランス良く一定量注げるもの、火にかける場合は取っ手が熱くならないこと。サーバーはドリッパーの受けで、透明のポット。
(2-2))コーヒーミル(写真をクリック)
ミルは手動又は電動で刃が臼式のものが良い。手間を省くなら電動がおすすめ。ミルはコーヒーを淹れる寸前にかける。粉の量は一人10gが目安だが、1人前の時は15g、人数が多くなる時は1人前9gなど増減させる。好みにより増減させる。
挽く粗さはグラニュー糖程度と言われるが、ミルの説明書を参照
写真は一例のDeLonghiの電動ミル
(2-3)粉をセット(写真をクリック)
ドリップポットとコーヒーカップは事前にお湯を入れ、温めておく。
ペーパーフエルターのつなぎ目を折り返す。ドリッパーにセットしたフイルターに挽いた粉を入れ、少し硬いものの上に、軽くたたきながら水平にならす。
(2-4)ドリップ前の蒸らし((写真をクリック)
ドリップポットの加温用お湯を捨てる。
■温度は、低めの83度前後にする。お湯は最初に中心近く、円を描くように注ぎ、少しづつ外側に回していく。お湯が粉に十分染みわたり、ドリッパーから液がポトポトと落ち出始めたら注ぐのを止める。挽いた直後は、蒸らしでドームのように膨らむが、条件により膨らみが小さな場合もある。ドームの膨らみが止まり、30秒前後が蒸らし終了の目安。ドームからブクブク空気が出て、穴があくのは注湯が速すぎか、ドリップする時に出るのは蒸らしが不足。
(2-5)ドリップ((写真をクリック)
コーヒーの旨み成分は湯に浸った時から1~2分位でほぼ出てしまうとのことなので、2分位で目的の量になるように注ぐ。目的の量の80%位で抽出を止めて、お湯を継ぎ足す場合でも、コクのあるすっきりしたおいしさになる。薄く感じたら粉の量を多めにするのも良い。
■ドリップする時の注意点として、ペーパーフイルターの中心から周囲向かい、渦巻き状にまんべんなく湯を注ぐ。お湯のレベルが、あまり低くならないうちに追加のお湯を注ぐ。ペーパーフイルターに湯をかけないこと。
(2-6)コーヒ(写真をクリック)
表面に浮いた泡はドリップさせないこと。この泡は旨みを阻害させる。
(2-7)コーヒーの味わい方(私見)(写真をクリック)
コーヒーの作り方や飲みかたは千差万別で、自分の嗜好に合うように作り上げるのも楽しみです。コーヒーに砂糖やミルクを入れるだけでなく、チーズにトーストの軽い食べ物や甘いお菓子などと一緒に召し上がる等々。
■私は毎朝、マグカップで最初の半分はその日の気分により、ブラックがメインで多いですが、砂糖か乳ミルクを入れて飲み、残りはチーズをつけたトーストや甘いお菓子などと一緒にいただき、いろいろ楽んでいます。
■USAで生活していた頃、コーヒーメーカーで一日に何杯も飲みましたが、飲みすぎのため、カフィンが原因で胃が締め付けられる症状がでました。飲みすぎは注意が必要です。この時のコーヒーはMJBでした。あまり銘柄や繊細な味を要求せず、頻繁にコーヒーを飲むなら、MJBは安くておいしくいただける、最適なコーヒーの一つと思います。尚、カフィンは焙煎を深く、液の抽出温度を低くすると含有量が少なくなるそうです。
■一般のインスタントコーヒーでも乳クリープなどを入れて、熱いうちに飲むとおいしくいただけます。レベルUPして、アラビカ豆を使った本格的なインスタントコーヒーMount HarenのOrganic Fairtrade Coffee は一味違います。カフェンレスもあります。